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副業はいくらから確定申告が必要?税金の計算方法についても解説
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2022.12.28

副業はいくらから確定申告が必要?税金の計算方法についても解説

これから副業を始めようという人は、副業収入がいくらになったら確定申告が必要かを知りたいのではないでしょうか。確定申告が必要な金額を事前に知っておけば、確定申告の時期に向けて準備が進められますよね。

 

本記事では、副業の定義や所得税における確定申告の方法についてご紹介していきます。また白色申告と青色申告のうちどちらを選べばいいかも解説しているので、副業を始める際の参考にしてください。

そもそも副業とは?どこからが副業にあたる?

厚生労働省の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」によると、副業(兼業)は「二つ以上の仕事を掛け持つこと」と定義されています。本業の給与収入以外で、自身のスキルを活かした仕事やアルバイトにより収入を得ている場合は副業にあたるといえます。

 

政府が副業・兼業を推進していることもあり副業を許可する会社が増えてきていますが、副業を行うために申請が必要な会社もあるのではないでしょうか。本業以外で収入を得ている場合は基本的に副業にあたるため、会社への申請が必要な場合はトラブルを未然に防ぐ意味でも事前に申請を行うことをおすすめします。

サラリーマン・会社員の副業には確定申告が必要?

副業により収入を得ているからといって確定申告が必要とは限りません。確定申告が必要かどうかは、副業により得ている年間の所得金額20万円を基準として判断するからです。

 

確定申告が必要な人については、こちらの記事で詳しく解説しています。

副業の所得が20万円までなら確定申告は不要

所得金額とは、収入から経費を差し引いた残りの金額のことをいいます。仮に副業で得ていた収入が30万円だったとして経費が5万円だった場合は、所得金額が25万円となり確定申告が必要になります。

 

しかし副業で得た収入が30万円だったとしても収入を得るために15万円の経費がかかった場合は、所得金額が15万円となり確定申告は不要になります。収入金額と所得金額では異なる考え方をするため覚えておきましょう。

年間所得が20万円以下でも確定申告が必要なケース

以下のような場合は、年間所得が20万円以下だったとしても確定申告が必要です。

 

 

特に副業でアルバイトをしている場合など、複数の企業に勤めている人は所得税が多く源泉徴収されていることがあります。可能であれば自身で所得税額を計算し、所得税の還付を受けられるなら確定申告(還付申告)を行うといいでしょう。

 

所得税の計算方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。

副業の収入は原則として雑所得に該当する

副業の収入は原則として雑所得に該当する点に注意しましょう。雑所得では赤字が生じている場合でもほかの所得と合算(損益通算)できないほか、青色申告を選択することができないからです。

 

2022年10月に国税庁は「所得税基本通達の制定について」の一部改正において、雑所得の範囲を明確化しました。これまでは雑所得と事業所得の区別があいまいになっていましたが、所得税法の改正により副業収入の区分が明確になり、多くの副業は雑所得とされることが予想されます。

 

ただし副業により生じた収入や経費の記帳・帳簿書類の保存がある場合や、年間300万円以上の収入を得ている場合はおおむね事業所得に区分されるとしています。副業の収入を事業所得として申告する場合は、記帳・帳簿保存を行うようにしましょう。

 

いわゆる副業300万円問題については、こちらで詳しく解説しています。

副業で確定申告をする際の流れや注意点について解説


ここからは確定申告の流れや注意点について解説していきます。

 

副業で確定申告を行う際は、以下の流れに沿って確定申告を行いましょう。

 

 

確定申告の方法については、こちらの記事でも解説しています。

1.青色申告と白色申告から申告方法を選択する

副業による収入が事業所得と認められる場合は、青色申告を選択することができます。青色申告とは、正規の簿記による記帳を行うことで税制上のメリットが多く受けられる制度のことです。

 

簡易簿記または複式簿記による記帳を行うことで最大65万円の控除が受けられるほか、事業により生じた赤字を翌年以後3年間にわたって繰り越せるなどの特典があります。

 

青色申告の適用を受けるためには、以下の日までに「青色申告承認申請書」を提出してください。

 

 

なお青色申告を選択しない場合は自動的に白色申告が適用されます。青色申告は白色申告と違って記帳が複雑になりますが税制上のメリットが多く受けられるため、可能であれば青色申告を選択するようにしましょう。

 

青色申告と白色申告の違いについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

2.日々の取引を記帳する

確定申告を行うための準備として、日々の取引の内容を記帳する必要があります。所得税では1月1日〜12月31日までの1年間で生じた収入や経費をもとに、所得金額や所得税額を計算して確定申告書に記入・提出を行うからです。

 

記帳内容や準備すべき帳簿については、青色申告と白色申告で異なります。白色申告の場合は収入や経費を記載する帳簿の様式や種類について特に定めはありませんが、記載する事項について「整然と、かつ、明瞭に記録」することが求められています。

 

・白色申告者の帳簿の様式例

※国税庁「帳簿の記帳のしかた」より引用

 

青色申告を選択する場合は、以下のような帳簿を備え付けて記帳を行います。白色申告より複雑な記帳となるため、会計ソフトの利用をおすすめします。

 

 

経費として認められる内容については、こちらの記事で詳しく解説しています。

3.確定申告に必要な書類を準備する

確定申告に必要な書類は以下のとおりです。

 

収入に必要な書類についても青色申告者と白色申告者で異なります。また所得控除に必要な書類は、控除の適用を受ける場合のみ提出または提示が必要です。

4.確定申告書を作成する

給与明細や副業の帳簿をもとに確定申告書を作成します。確定申告書の作成にあたっては書類に手書きで記入する方法もありますが、所得税の計算を自身で行わなければいけないため手間がかかります。

 

マイナンバーカードを作成している場合は、スマートフォンやパソコンから申告が行えるe-Taxを利用するといいでしょう。e-Taxであれば画面の案内に従って金額を入力すれば税額を自動計算してくれるほか、自宅から確定申告まで完結できるからです。

 

確定申告書の作成を始めて行う人は難しいと感じるかもしれませんが、確定申告を一度経験すれば次からは難なくこなせるため、国税庁のWebサイト「所得税及び復興特別所得税の確定申告の手引き」を読みながら確定申告書を作成してみてください。

5.確定申告書を提出する

必要書類の作成・準備が整ったら、確定申告書を提出しましょう。確定申告書は、2月16日〜3月15日までの間に提出する必要があります。期限を過ぎてしまうと、無申告加算税や延滞税といったペナルティーが課されてしまうため注意が必要です。

 

確定申告書を提出する場合は、以下の方法から選択して提出できます。

 

確定申告の時期になると税務署が混み合うため、スマートフォンやパソコンから提出できるe-Taxを利用するといいでしょう。なお還付申告を行う場合は確定申告期間内に申告する必要はなく、その年の1月1日から5年間提出することができます。

副業を事業として成立できるようにしよう

副業で収入を得ている場合は、年間所得20万円を超えると確定申告が必要になります。確定申告を行う場合は雑所得に該当する場合がほとんどですが、一定の要件を満たせば事業所得に区分されます。事業所得では副業により生じた赤字を給与所得と合算できるほか青色申告が選択できるようになるため、給与収入の10分の1以上の副業収入を目指すか、副業の記帳・帳簿保存を行うようにしましょう。

 

また現在本業がある人でも副業を始めることにより、収入がアップするほか自身の得意なことを活かして事業が行えるようになります。おけいこ先生ではこれから副業を始めたいと考えている人に役立つ記事を多数掲載しているため、ほかの記事も読んで参考にしてください。

監修者プロフィール

福留 聡

福留聡税理士事務所代表、監査法人パートナー、MFクラウドプラチナメンバーで日米の公認会計士及び税理士資格を有し、法定監査、IPO支援、決算支援、IFRS導入支援、日米の法人の税務顧問等を行っている。本、雑誌、DVD等で約50の出版をしており、代表的な著作として『7つのステップでわかる税効果会計実務入門』がある。

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